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税務調査 2021.04.29

コロナ禍での税務調査は受けたほうがいいの?期限を延ばしてもらったほうがいいの?

zeimushosa
コロナ禍でさまざまな手続きが延期となり、休業や時短、在宅勤務などで通常とは異なる営業活動を余儀なくされている経営者も多いことでしょう。
こうした時期において、もし税務調査の連絡が来た場合、すぐに受けてもよいものなのか気になるところです。
ここでは、コロナ禍の税務調査は期限を延ばしてもらった方がよいのか、すぐに受けた方がよいのかの判断について解説します。すぐに受けた場合と、期限を延ばした場合に想定される事例についても紹介していますので、税務調査を理解する際にお役立てください。

そもそもコロナ禍でも税務調査はやっている?

2020年10月以降、税務調査が再開されている

新型コロナウイルス感染拡大抑制の目的で、税務調査は2020年4月以降一時中止されていました。
しかし、税金逃れといった不正の横行を防ぐ目的もあり、2020年10月以降より順次税務調査が再開されているようです。

コロナ禍での税務調査はコロナ前とどう違う?

コロナ禍で実施されている税務調査は、訪れる職員の人数を減らしたり、訪問先へ滞在する時間を短縮したりといった対策が取られているようです。
しかし、調査の内容について手を緩めるということはなく、資料やデータを持ち帰って念入りに確認するケースも増えてきています。
また、2020年11月に国税庁が発表したデータによると、2019年7月から2020年6月までに実施された税務調査の件数は、例年と比較して2~3割程度減少しています。
「コロナ禍で税務調査がストップしている」「感染が落ちつくまでは税務調査が来ないらしい」といった情報を目にすることがあるのはこのためでしょう。

2021年の税務調査は増加する可能性が高い

2020年の税務調査がコロナの影響で少なかったからといって、2021年も引き続き税務調査も少なくなるとは考えない方がよいでしょう。
上記の通り、税務署でも感染対策を取りつつ、不正や申告漏れについては厳重にチェックする体制を整えてきています。
ともすると、前年度減少した分を取り戻そうとして、例年以上に税務調査に力を入れる可能性もあるのです。
比較的所得の少ない個人事業主や、規模の小さな会社であっても、税務調査についてはいつやって来てもおかしくないと考えておいた方がよいでしょう。

税務調査の受忍義務

一般的な税務調査は任意調査と呼ばれておりますが、これには受忍義務が法律で定められており、違反すると罰則規定が適用される可能性があります。罰則が適用されなくても、帳簿等の開示がなされないとして消費税の仕入税額控除が否認される等、結果的に実態よりも多くの税額が課される可能性がありますので注意が必要です。
税務署はコロナ対策等を行い相当の配慮をしながら税務調査を実施しています。このような情勢下でも税務調査に真摯に応じることにより、協力的で真面目な納税者との印象を持つことにより、通常時よりも見解の相違がある箇所等で歩み寄りが期待できる面はあります。

コロナ禍の税務調査は期限を延ばしてもらった方がいい?

一般的な税務調査では事前連絡がある

一般的な税務調査では事前に調査へ訪れる旨の連絡があります。コロナ禍ではリモートワークを行っている場合も多いため、担当者不在などで指定の期日に税務調査が行えない場合もあるでしょう。
やむを得ない理由で税務調査の期限を延ばしたい場合は、税務調査の連絡を受けた時点で期限を延ばしてもらうよう依頼することは可能です。
1ヵ月程度であれば都合の良い日程に調整できるため、担当者が対応できる日に調整してもらいましょう。
それ以上の延長についても、コロナ禍の状況や地域によっては数ヵ月程度の延長が認められるケースもあります。ただ、以下で挙げるデメリットも確認したうえで、期限を延ばすことについては慎重に検討した方がよいでしょう。

税務調査の期限を延ばすことのメリット・デメリット

税務調査の期限を延ばした場合、その間に申告漏れや記帳ミスなどがないかチェックしたり、ミスが発覚した場合は自主的に修正申告を申し出たりすることができます。
また、税務調査で指摘を受けそうな取引やデータについて、説明や対応方法などを税理士へ相談する時間もできるでしょう。
ただ、現在実施されている税務調査は訪問時の人数や滞在時間を短くする対策が取られていることも多くなっています。調査時に資料やデータを持ち帰られると、滞在時に事務所内で確認する場合よりも、長期間業務に必要な資料がなくなってしまう可能性があります。時期によっては繁忙期と重なってしまい、必要な業務ができず売上や取引に大きな影響が出てしまう可能性もあるため注意が必要です。

コロナ禍の税務調査で注意するべきポイントは?

助成金や給付金の記帳漏れがないか確認する

コロナ禍においては、各種助成金や給付金など、さまざまな助成制度が設けられました。こうした各種助成制度や給付金を受給した場合、申告するべきものがしっかりと記帳されているかも確認しましょう。
給付金の申請時に条件となっていた売上の減少や地代家賃なども、帳簿を操作した疑いをもたれることのないよう、証明できる資料やデータを整理おくことも大切です。

持ち帰られると困る資料やデータは予備の準備を

実地の税務調査の時間を短縮する目的で、請求書や領収書、元帳などの資料やデータを大量に持ち帰られるケースに備えましょう。ないと困る資料や必要なデータについては予備やコピーを取るなどして、取引に極力影響が出ないようにします。

税務調査に対応している税理士へ相談する

コロナ禍では通常の取引ができず、新しいビジネスを始めたり、割引や値引き、支払いや入金の時期がずれたりするケースも多いでしょう。
海外との取引や現金取引、多額の経費計上などは、税務調査で指摘を受けやすくなります。新しいビジネスでは、科目や記帳が正しくできておらず、うっかりミスや計上漏れが多発して多くなっている可能性もあります。
正しく申告できているか自信がない場合や、指摘を受けそうな箇所についてどのように説明するべきか判断に困るような場合には、税務調査に強い実績を持つ税理士へ相談してみる方法もあります。
初回無料相談などを実施している税理士事務所もあるため、少しでも不安なら一度利用してみるとよいでしょう。

まとめ

コロナ禍では税務調査が一時減少し、調査時の滞在時間が短縮されるといった縮小傾向はあったものの、今後は増加してくる可能性があります。
感染の拡大状況によっては数ヵ月程度調査の期限を延ばしてもらえる可能性もありますが、一度選定された場合はリストに残るため遅かれ早かれ税務調査は実施されることになります。
税務調査に慣れた税理士に依頼することにより、お互いに効率よく最短で終わる税務調査とするのが理想です。コロナ渦での税務調査こそ、税務調査に慣れた税理士に依頼するのが得策かと思います。