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期限後申告 無申告 税務調査 2021.10.28

廃業後でも税務調査が来るって本当?どう対策すればいいの?

会社が既に廃業後であっても、税務調査が来る可能性はあるのでしょうか。個人事業主が法人化した後に来る税務調査で、個人事業についての税務調査の対象となる可能性について気になる方も多いでしょう。
ここでは、廃業後に税務調査が来る可能性や、廃業後に必要となる手続きについてわかりやすく解説しています。税務調査の対策についても紹介していますので、廃業後の税務調査についての基礎知識としてお役立てください。

廃業後でも確定申告は必要なの?

「廃業したのだから、確定申告は必要ないだろう」と考えがちですが、以下のようなケースでは、廃業後であっても確定申告が必要となります。

廃業した年度が黒字だった場合

会社や事業を廃業する場合、一般的には経営不振であったり、大きな損失が出たりといった赤字計上が原因となることが多いものです。
しかし、赤字になっていないのに廃業するケースもあります。体調不良や経営者の高齢化、後継者の不在といった理由で廃業する場合もあるでしょう。
税務上で赤字となっている場合、廃業後に税申告する必要は基本的にはありませんが、廃業した年度が黒字だった場合は申告・納税が必要となります。

赤字でも申告が必要となるケース

廃業した年度が赤字でも、確定申告が必要となるケースが実はあります。会計的には赤字であったとしても、税法上で黒字となっていれば、申告しなければならないからです。
各種控除や繰越など、廃業した年が税法上黒字となるかどうかは、実際に申告する準備をしてみないと判断がつかないことも多いでしょう。

廃業後に税務調査が来ることはある?

たとえ廃業後であっても、以下のような理由から税務調査が来る可能性はあります。

廃業による不正を防ぐため

税務調査は廃業の有無に関わらず、どのような事業者のもとにもやって来る可能性があると考えるべきです。「廃業すれば税務調査は行われない」となれば、大きな黒字を上げた後に即廃業しようと考える業者も出てくるでしょう。
こうした不正を防ぐ目的もあり、廃業後であっても税務調査が来る可能性は少なくないのです。

法人化する前の個人事業分が無申告であった場合

個人事業主として営んでいた事業が拡大するなどして、どこかのタイミングで法人化する場合もあるでしょう。
法人化すると、申告時期は決算月から2ヵ月以内となり、通常の確定申告の時期とは異なります。
法人化して会社としての申告はしていても、それ以前に個人事業主として確定申告をする必要があった場合に、これを見落としていて無申告となっていると、税務調査で指摘されることとなるでしょう。
個人事業を廃業して法人化した場合であっても、税法上確定申告が必要な所得が出ていれば、申告しなければならないのです。

会社廃業後の申告が適切でなかった場合

個人事業の確定申告だけでなく、会社を廃業した場合の申告が適切でなかった場合も、税務調査の対象となりやすいでしょう。
会社を廃業した場合、通常の申告時期とは異なり、会社の清算処理時が確定申告のタイミングです。
廃業後の申告時期がズレている、または無申告状態となっていれば、適正な申告をするよう指導するのも税務調査の目的となります。
減価償却や廃業時経費計上など、適切な申告となっていないケースも調査されやすくなるでしょう。

廃業後の税務調査に備えて取るべき対策は?

会社や個人事業を廃業後に税務調査が来ることに備え、以下のような対策をとっておくようにしましょう。

帳簿や書類を7~10年は保管しておく

廃業後は、事業に関する書類やデータをすっきり処分したくなるかもしれません。しかし、廃業後に税務調査が来る可能性を考え、法で定められた期間中は書類を保管しておいた方がよいでしょう。
書類を保管するべき年数については、個人事業主であれば5~7年、法人であれば7~10年となっています。
これらの年数は「保管義務」として、法律で定められており、税務調査においても、最大で保管義務のある年数まで遡って調査対象となることもあるのです。
売上や仕入・経費に関連する書類は漏れや抜けのないようにして、科目や月別に整理して廃業後も大切に保管しておくようにしましょう。

無申告期間に気づいたら早急に申告する

廃業後に無申告となっている期間があることに気づいたら、できるだけ早めに申告することが大切です。
確定申告には毎年期限が設けられていますが、期限を過ぎていても申告は可能です。期限までに申告しなかったことで、延滞税や無申告加算税などは課せられる場合がありますが、無申告のまま税務調査が入り、追徴課税を受けることに比べれば軽いものとなります。
無申告の期間がないようにするのはもちろんですが、過去の申告に間違いがないかも念のためチェックしておきましょう。
必要であれば税理士へ相談するなどして修正申告することで、税務調査で指摘を受けるリスクや、税務調査そのものの対象となるリスクを減らすことができるでしょう。

廃業時の手続きや処理に困ったら税理士へ相談しよう

廃業時には、精算手続きのほかにも、廃業時にのみ必要となる会計上の処理などがあります。税法上で赤字となるかどうかの見極めや、個人事業主を廃業して法人化する際の手続きについても、思わぬ誤解やミスで税務調査の対象となるケースは少なくありません。
「廃業後であっても税務調査は来る」という前提で適切に申告・納税ができるよう、不安な点があれば税務調査のサポートに強い税理士事務所へ相談して進めましょう。

まとめ

廃業後であっても確定申告が必要なケースがあり、知らないばかりに無申告となっていたり、申告した内容に誤りがあったりすれば、廃業後に税務調査がやって来る可能性は高まります。
個人事業を廃業する場合も、会社を廃業する場合も、書類は大切に保管し、適正申告・適正納税することが大切です。
脱税行為や所得隠しといった不正がない点を説明できれば、税務調査がやって来ても安心して対応することができるでしょう。
不安な場合は起業や廃業、税務調査などの取扱実績がある税理士事務所の無料相談などを利用し、最後までしっかりと事業を締めくくりたいものです。