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無申告 税務調査 2021.06.10

隠し口座はバレない?税務署はどこまで銀行口座を調べるのか

税務署は事業者が持っている銀行口座について、どこまで調べることができるのでしょうか。税務調査で通帳を見せるように言われるケースなどもありますが、隠し口座がバレたり、個人口座の情報を事前に知られる可能性はあるのでしょうか。
ここでは、税務署が銀行口座を調べる方法や、税務調査を受けた際の対処法などについて解説しています。

税務署はどうやって銀行口座を調べるのか?

税務署では、税務調査で事業者や個人事業主に直接通帳や口座についての情報を聞き出す以外に、銀行口座を調べることはできるのでしょうか。

税務署は銀行へ税務調査への協力要請ができる

税務署では、銀行や信用金庫などの金融機関に対して、税務調査の目的で情報提供への協力を要請することが可能です。
調査対象とする事業者や個人事業主が持っている口座の番号や入出金状況、口座の開設年月日やクレジットカードの利用状況など、かなり細かな個人情報まで入手できるようになっています。

税務署の協力要請は金融機関に限らない

税務署が協力を要請できる機関は、金融機関に限りません。市町村の役場や電力会社、水道局や携帯電話の事業所など、幅広い機関において個人情報を照会することが可能です。
今まで1度も確定申告を行ったことがない場合でも、住民票や家族構成、借入状況やいくつ口座を持っていて、残高がどのくらいかといった情報まで、税務署は把握できるのです。

取引先の税務調査で調査対象となる場合も

税務署が特定の事業者を調査対象とした場合、あらゆる機関への協力要請によって、隠せる情報はほとんどないと言ってよい程調べ上げることが可能です。
調査対象となるきっかけとして、取引先の税務調査によって銀行の入出金履歴が閲覧され、そこで取引のある事業者としてマークされて調査対象となるケースもあります。

このように、一度税務署から税務調査の対象事業者とされてしまえば、隠し口座があったとしてもあっさりと洗い出されてしまうと考えておいた方がよいでしょう。

税務調査で通帳を見せるように言われた場合の対処法は?

税務調査に来られた際に、税務署の担当者から「通帳を見せてください」と言われることがあります。この時には、どのような対処をすればよいのでしょうか。

事業と関連性のない口座であれば提示を拒否できる

たとえ税務調査の対象となっている場合であっても、原則として事業と関連のない通帳や口座については、提示するように言われても拒否することができます。
「〇〇の取引について、事業用の口座以外で入出金を行っていないか確認したい」と言われたとしても、事業と切り離して完全にプライベートな口座としてのみ使用している通帳であれば、見せる必要性がないからです。
不正をはたらいていない事を証明するためにあえて提示する、という方法もありますが、事業と関連していると疑われる正当な根拠が税務署から示されない限りは、提示を拒否できることは押さえておくとよいでしょう。

事前に何らかの証拠を掴まれているケースもある

ただし、税務署では税務調査の協力要請という形で、あらゆる機関で調査対象者の情報を閲覧することが可能です。
「個人の通帳を事業用に使用していないか確認したい」と言いつつ、実際には既に何らかの証拠を掴んだうえで調査に訪れている可能性もあります。
もし隠し口座として使っているような通帳などがある場合、提示を拒否すれば隠ぺいや脱税の疑いを持たれ、重加算税などの追徴課税対象となる可能性があるため、税務署に隠せる情報はないと考えておいた方がよいでしょう。

本当に事業と関連がない通帳か確認することが大切

「個人名義でプライベートに使用している口座で、事業には使っていない」と思っている口座であっても、知らず知らずのうちに事業用として使ってしまっている、というケースも考えられます。
現金取引の仕入れに必要な資金を個人の通帳から引き出している、個人で契約している賃貸物件を事業用に使い、その家賃の引き落としを個人口座から行っている、といったような場合、事業用の費用と生活費がごっちゃになってしまっているため、税務調査で指摘を受ければ通帳を見せなければなりません。
重要なのは、個人の名義か屋号、会社の名義であるかではなく、事業用として使用した履歴があるかどうかです。
税務調査でチェックされるのは過去3年間、問題が見つかった場合は5年間まで遡って取引を調査されるため、事業に関連した収支の履歴が本当にないかどうかをよく確認するようにしましょう。

税務調査の対応に困った時はどうすればいい?

「不正を行っているつもりはないが、間違えていないとは言い切れない」「税務署から何か聞かれた時に、毅然と対応できる自信がない」といった場合はどうすればよいのでしょうか。

税務調査の連絡が来た時点から対処しても遅くない

税務調査を受ける際には、よほど悪質であるとみなされる問題を税務署が事前に押さえているケースでない限り、基本的には税務調査にやって来る前に事前連絡があります。
1~2週間、場合によっては1ヵ月以上先など、訪問日の調整にも対応してくれることが多いものです。その間に帳簿や申告書類をチェックして、もし間違いや計上漏れなどが判明した場合は、税務調査の前に自主的に修正申告をしてしまった方が、追徴課税を軽くできる可能性が高まります。

不安なら税理士にアドバイスを依頼しよう

税務調査の連絡が来てから過去の申告をチェックしても遅くはないとはいえ、余裕のある状態でしっかりとチェックした方がよいのは言うまでもありません。
税理士の中でも得意な分野がそれぞれあり、日々の帳簿管理を依頼している税理士であっても、税務調査への対応や対策には精通していない場合もあるのです。
これまで税務調査を受けたことがない人や、以前税務調査を受けた際に指摘を受けて修正申告した過去がある人は、一度税務調査に強い税理士事務所の無料相談などを利用してみましょう。

まとめ

税務署では、税務調査の対象とした事業者であれば、調査目的であらゆる機関へ情報提供の協力要請をすることが可能です。個人の口座で行われている入出金履歴はもちろん、戸籍や借り入れ、公共料金や携帯電話の支払い状況など、隠し通せる情報はほとんどありません。
税務調査で間違いを指摘されて追徴課税を受ける前に、税務調査の対応に強い税理士などへ相談し、適正な申告ができる機会にすることをおすすめします。