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税務調査 2020.12.25

税務調査はどのくらいの頻度でやってくるの?

税務調査はどのくらいの頻度でやってくるの
会社経営や個人事業主など、自ら事業を営んでいると気になるのが税務調査の頻度です。
税務署から連絡を受けた時や、実際に調査を受けた時など、驚きや不安を感じたという話はよく聞かれます。税務調査はどのくらいの頻度でやってくるものなのでしょうか。
ここでは、税務調査の頻度や周期などについて、わかりやすく解説しています。およその目安を理解することで、税務調査に向けての対策も取りやすくなるでしょう。

税務調査がやってくる頻度はどのくらい?

「税務調査は10年に1度」は本当か

よく「会社を経営している場合、税務調査は10年に1度くらいの頻度でやってくる」と言われることがあります。実際に、10年以上税務調査を受けていない企業も少なくはなく、個人事業主であれば、10年以上税務調査の経験がない人はもっと多いでしょう。
国税庁が毎年発表している「税務行政の現状と課題」のデータによると、平成29年の申告件数はおよそ2,500万件となっており、同年に行われた実地調査件数は約18.5万件、税務調査が行われた確率(実調率)は法人が3.2%、個人では1.1%となっていました。
近年の実調率は毎年ほぼ同じ数字で推移しており、単純に計算すれば10年どころか、法人でも30年、個人の場合は100年ほどの頻度で税務調査がやって来ることとなります。
数字だけを見れば「10年に1度」という説は本当のようでもあり、もっと長期間税務調査はやって来ないようにも思えます。
しかし、10年を待たずに税務調査の連絡を受ける会社や個人事業主がいるのも事実です。こうした違いは、なぜ起こるのでしょう。

税務調査の頻度は特に決められていない

10年以上税務調査がやって来ない経営者もいれば、数年程度で税務調査の連絡を受ける場合や、2回目以降も数年おきに調査を受けたり、連続して税務調査に入られたりする会社も実際にあります。
国税庁でも税務調査の頻度について明確にさだめているわけではなく、長期間調査対象とならない場合もあれば、10年も待たずに税務調査が実施される場合もあるのです。
高い頻度で税務調査の対象となりやすい会社や個人事業主には、どのような共通点があるのでしょうか。

税務調査の頻度が高まる条件はある?

国税庁が行う税務調査のうち、実地に立ち入って調査する件数はこの30年で減少傾向にあると言われており、今後もその傾向は高まると予想されています。
しかし、以下のような条件にあてはまる会社や個人には、高い頻度で税務調査がやって来る可能性があるでしょう。

過去の税務調査で不正を指摘された経験がある

過去に1度税務調査を受けた経験があり、その際に税金逃れや所得隠しを疑われたり、実際に指摘を受けてペナルティを受けたりしたことがある場合、2回目以降の税務調査の頻度は高くなると考えた方がよいでしょう。
毎年問題なく申告している会社や個人よりも、過去にミスや不正があったところの方が、調査以降も正しく申告が行われているか注目されやすくなってしまいます。

売上や経費計上が急騰している

会計では、毎期の営業活動における数字に一定の規則があった方が信頼を得やすくなります。
たとえ実際に販売や売上が好調だったからだとしても、急に前年度よりも高額な売上や利益が上がったり、逆に多額の経費が計上されたりすると、税務署の方でも何があったのか、どのような理由で数字が大きく動いているのかを注視することとなります。
不正や所得隠しといった疑いを持たれる以外にも、正しく記帳ができているか、何か勘違いやミスが起きていないかといった観点で調査対象となることも少なくないため、一時期に売上や経費が急増した際には、その理由について明確に説明できるようにしておくことが大切です。

消費税の課税対象となっている

税務署の方でも、実地調査を行うために事前調査や人員の配置など、一定の手間やコストをかけることとなります。
売上の小さな会社や個人であっても税務調査が来る可能性はゼロとは言えないものの、ある程度の規模で取引をしており、申告漏れなどの疑いが強い企業の方が、税務調査の際にかかるコストの回収も比較的容易となるでしょう。
このため、消費税の課税対象となる規模で営業活動を行っている会社や個人の場合、そうでない場合よりも高い頻度で税務調査を受ける可能性は高まるでしょう。

現金取引や海外取引が多い

銀行などに入出金の履歴が残らない現金取引や、消費税の対象外となる海外取引を頻繁に行っている場合、税金逃れや利益の操作がしやすくなるため、税務調査の対象となる可能性が高まる傾向にあります。
また、現金取引に対応している取引先や海外の企業の場合、先方も同様に調査対象となりやすいため、同様の取引に応じている得意先の1つとして、自社に疑いがかかるケースもあるでしょう。
入金や請求のタイミングに一貫性がなく、入出金が遅かったり、数か月分をまとめて請求されたりする場合も、一貫性のある取引をしている事業者に比べて目につきやすくなります。
税務調査の頻度が高まるリスクだけでなく、実際に調査が入った際に指摘も受けやすくなるため、しっかりと説明できる理由や証明書類などを丁寧に揃えることが大切となるでしょう。

税務調査の頻度が心配な場合の対応策は?

税務調査の対象となりやすい、または高い頻度で税務調査を受けそうな心当たりがある場合、あらぬ疑いを払拭するためにも、調査に対する備えが重要となります。
消費税の課税対象者となるなど一定以上の売上があり、税務調査が心配な場合は、信頼できる税理士へ事前にサポートを依頼するなどして、押さえておくべきポイントや書類、実際に調査が入った際の対応などを任せられるようにしておくと安心です。

まとめ

税務調査の頻度には会社や取引の状況によってばらつきがあり、10年以上やってこない場合もあれば、高い頻度で2回目、3回目と調査の対象となってしまうケースもあります。
上記で紹介したケースに心当たりがない場合でも、税務調査がやってくる可能性は充分にあるため、不安な場合は過去の申告内容について見落としがないか専門家へ確認してもらうとよいでしょう。