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税務調査
2021.10.18
税務調査に選ばれる法人企業の特徴とは?事前対策を考えましょう

法人として会社を経営していると、「税務調査はいつ来るのか」「税務調査に選ばれる企業に特徴はあるのか」といった疑問を持つ人も多いでしょう。
ここでは、税務調査に選ばれる法人企業にはどんな特徴があるのか、税務調査に選ばれる可能性が高い場合、どのような対策をとれば良いのかについて解説しています。
税務調査の基礎知識についても紹介していますので、法人企業での税務対策を考える際の参考としてお役立てください。
悪質な所得隠しや多額の脱税が疑われる場合など、突然強制的に実施される「税務捜査」とは異なり、多くの税務調査では、適正な申告を促す指導を目的として行われます。
強制調査は、事前に悪質であるとみなされた企業に対して強制的に行われます。強制調査のインパクトの強さから、税務調査全般に怖いイメージを持ってしまいがちですが、多くの法人企業に対して行われるのは任意調査となります。
こうした税務調査は日々実施されています。原則として、規模の大きさや赤字、黒字を問わず、すべての法人企業や個人事業主が調査の対象となるのです。
とはいえ、同じ期間営業していたり、同程度の事業規模であったりしても、税務調査に選ばれる会社とそうでない会社があるのは事実です。
税務調査に選ばれやすい法人企業には、どのような特徴があるのでしょうか。
大きな税金が動く可能性がある企業に対しては、税務署なども積極的に指導を行うべきと考え、税務調査に選ばれやすくなるでしょう。
また、経費の計上額が急増した場合も、適切な経費計上が行われているかを確認するため、税務調査に選ばれやすくなります。
申告所得税や相続税の調査に伴い、経営している会社も調査対象となる場合があるからです。
法人としての経営活動はもちろん、経営者の個人的な収入についても、大きな動きがあった場合は税務調査に選ばれやすいと考えられるでしょう。
売上と経費の計上に間違いがないか、適切な申告ができていても赤字なのか、といった点を確認するために、調査が必要と判断されるケースです。
また、海外との取引は国内の納税において不正割合が多く、消費税逃れの操作がないか、などをチェックされやすくなります。
KSKシステムでは、売上額や経費の計上額、現金取引の合計や消費税など、さまざまな条件で申告者の絞り込みが可能です。
KSKシステムで「売上に対する税額が少ない」「売上が急増している」といった特徴を持つ企業は、異常値としてピックアップされるため、税務調査に選ばれやすくなるでしょう。
このほかにも「売上に対して役員給与が多過ぎる」「メディアなどで取り上げられ、一時的に知名度が上がる」など、さまざまな理由が考えられます。
申告した内容に間違いやミスがなかったか、税務調査で指摘を受ける前に発見して修正申告を行うことで、調査にかかる時間や追徴課税を軽減しやすくなるでしょう。
指摘を受けそうな心当たりがある取引や帳簿の記録については、適正であるとしっかり説明できるよう、できる限り把握しておくようにしましょう。
正しく申告できていると証明できる書類やデータがあれば準備して、見やすくファイリングしておくことも大切です。
不安を抱えて日々を過ごしたり、慣れない会計管理で時間を浪費したりしないためにも、早い段階でプロによるアドバイスを受け、税務調査に備えるようにしましょう。
適切に対応できていれば、税務調査自体は恐れるものではありません。必要に応じて税理士へ相談するなどしてしっかりと事前対策をとるようにしましょう。
ここでは、税務調査に選ばれる法人企業にはどんな特徴があるのか、税務調査に選ばれる可能性が高い場合、どのような対策をとれば良いのかについて解説しています。
税務調査の基礎知識についても紹介していますので、法人企業での税務対策を考える際の参考としてお役立てください。
目次
税務調査とは?
税務調査とはどのようなものなのか、まずは基本的な点について押さえておきましょう。正しい税申告を調査するための制度
税務調査とは、国が調査対象として選んだ事業者に対して行われる税務指導のことです。悪質な所得隠しや多額の脱税が疑われる場合など、突然強制的に実施される「税務捜査」とは異なり、多くの税務調査では、適正な申告を促す指導を目的として行われます。
税務調査の種類
基本的に、税務調査は「強制調査」と「任意調査」に分けられます。時折、ニュースで取り上げられるような大規模な税務調査は、ほとんどが強制調査です。強制調査は、事前に悪質であるとみなされた企業に対して強制的に行われます。強制調査のインパクトの強さから、税務調査全般に怖いイメージを持ってしまいがちですが、多くの法人企業に対して行われるのは任意調査となります。
赤字でも小規模でも、税務調査となる可能性はある
任意調査は税務指導を目的に行われるため、事前に調査日について連絡があり、調査に訪れる調査員も少人数で、いきなりパソコンや帳簿を押収されるといったこともなく、穏やかに進められるケースが多いでしょう。こうした税務調査は日々実施されています。原則として、規模の大きさや赤字、黒字を問わず、すべての法人企業や個人事業主が調査の対象となるのです。
とはいえ、同じ期間営業していたり、同程度の事業規模であったりしても、税務調査に選ばれる会社とそうでない会社があるのは事実です。
税務調査に選ばれやすい法人企業には、どのような特徴があるのでしょうか。
税務調査に選ばれる法人企業の特徴は?
税務調査に選ばれやすい法人企業には、以下のような特徴が挙げられるでしょう。売上や経費計上が例年よりも大幅にアップした
例年の申告と比較して、売上が大幅に上昇した企業は、納めるべき税金も例年より増えると予想されます。大きな税金が動く可能性がある企業に対しては、税務署なども積極的に指導を行うべきと考え、税務調査に選ばれやすくなるでしょう。
また、経費の計上額が急増した場合も、適切な経費計上が行われているかを確認するため、税務調査に選ばれやすくなります。
相続や不動産売却など、事業以外で多額の収入があった
会社の申告に大きな変更がない場合でも、相続や不動産の売却など、経営者が事業以外で多額の収入を得た場合に税務調査対象となるケースもあります。申告所得税や相続税の調査に伴い、経営している会社も調査対象となる場合があるからです。
法人としての経営活動はもちろん、経営者の個人的な収入についても、大きな動きがあった場合は税務調査に選ばれやすいと考えられるでしょう。
何年も赤字の状態が継続している
収入が増えるのと逆に、急激に売上が落ちた場合や、何年も赤字の状態が続いている場合も、税務調査に選ばれることがあります。売上と経費の計上に間違いがないか、適切な申告ができていても赤字なのか、といった点を確認するために、調査が必要と判断されるケースです。
現金取引、海外取引が多い
現金による取引は金額の操作がしやすいため、現金取引が多い企業も税務調査に選ばれやすいといえるでしょう。また、海外との取引は国内の納税において不正割合が多く、消費税逃れの操作がないか、などをチェックされやすくなります。
税務当局が利用しているKSKシステムでピックアップされる
国税局や税務署では、膨大な申告データを管理している「KSKシステム」で、全国の納税者の申告状況を共有しています。KSKシステムでは、売上額や経費の計上額、現金取引の合計や消費税など、さまざまな条件で申告者の絞り込みが可能です。
KSKシステムで「売上に対する税額が少ない」「売上が急増している」といった特徴を持つ企業は、異常値としてピックアップされるため、税務調査に選ばれやすくなるでしょう。
このほかにも「売上に対して役員給与が多過ぎる」「メディアなどで取り上げられ、一時的に知名度が上がる」など、さまざまな理由が考えられます。
税務調査に備えた事前対策はどうすればいい?
上記の特徴に該当するなど「自分の会社が税務調査に選ばれるかもしれない」と思われる場合には、以下のような事前対策をとりましょう。過去の申告を再チェックする
税務調査に選ばれた場合、直近の申告状況だけでなく、3年分以上は遡って帳簿や書類を調査されます。申告した内容に間違いやミスがなかったか、税務調査で指摘を受ける前に発見して修正申告を行うことで、調査にかかる時間や追徴課税を軽減しやすくなるでしょう。
指摘を受けそうな点について把握する
上記で挙げた特徴のように、税務調査で調査官が指摘するポイントは決まっていることが多いものです。指摘を受けそうな心当たりがある取引や帳簿の記録については、適正であるとしっかり説明できるよう、できる限り把握しておくようにしましょう。
正しく申告できていると証明できる書類やデータがあれば準備して、見やすくファイリングしておくことも大切です。
税理士へ相談する
「過去の申告内容をチェックする時間がない」「どの取引が指摘を受けそうかわからない」といった場合には、税務調査のサポートや対応実績を持つ税理士事務所へ相談するのも1つの方法です。不安を抱えて日々を過ごしたり、慣れない会計管理で時間を浪費したりしないためにも、早い段階でプロによるアドバイスを受け、税務調査に備えるようにしましょう。
まとめ
税務調査は、法人企業であればどこでも選ばれる可能性のあるものですが、税務調査を受けやすい特徴を持った企業は、より選ばれやすくなる傾向があるのも事実です。適切に対応できていれば、税務調査自体は恐れるものではありません。必要に応じて税理士へ相談するなどしてしっかりと事前対策をとるようにしましょう。
