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メルカリでの売上も確定申告の対象?放っておけば税務調査の可能性も!

2021.10.12

メルカリを利用して売上が出た場合、確定申告しないと税務調査の対象になることはあるのでしょうか。
メルカリは気軽に利用できるため、不要なものを処分する感覚で利用している人も多いでしょう。本記事では、メルカリでの売上は確定申告の対象となるのか、確定申告をしなかった場合のリスクなどについて解説しています。

そもそも確定申告が必要なケースとは?

そもそも、以下のようなケースに該当する人は、確定申告が必要となります。

個人事業主、フリーランスなどの事業者

個人事業主として開業届を出している、またはフリーランスとして自営業を営んでいて、事業所得がある場合には、確定申告が必要です。
ただし、48万円は基礎控除となるため、48万円に満たない事業所得である場合は、確定申告は必要ありません。
なお、税金の還付を受けたい場合や、青色申告で赤字を翌年に繰り越したいなど、基礎控除内であっても確定申告をした方がよい場合もあります。

給与所得があり、一定以上の副業収入がある

サラリーマンなど、本業が給与所得であっても、副業として年間に20万円を超える所得がある場合には、確定申告が必要です。
副業もアルバイトで、本業のほか2か所以上で給与所得を得ている場合、年末調整を行わない給与が20万円を超えていれば、確定申告が必要となります。

副業をしていなくても確定申告が必要なケースは?

副業をしていなくても、給与所得が2,000万円を超えている場合は、確定申告が必要です。また、不動産などの売却で一時所得を得た場合には、売却にかかった費用と特別控除額50万円を差し引いても利益が出ていれば、確定申告が必要となります。
なお、FXなどで年末調整が自動的に行われる特定口座を利用している場合、確定申告は不要です。
このほかにも、所得税の減免を受けている場合や、退職金が出た際に退職所得に関する申請を行っていない場合、何らかの理由で年末調整をしていない給与が20万円以上ある場合なども、確定申告が必要となります。

メルカリの売上は確定申告の対象になる?

確定申告が必要なケースがわかったところで、メルカリの売上が確定申告の対象となるケースと、ならないケースについて見ていきましょう。

不用品を処分した場合の確定申告は不要

メルカリを利用して不用品を処分した際の売上については、基本的に確定申告は不要となります。
食器や衣類など、家庭で不要となったものをメルカリに出品し、購入されて発生した売上については、事業所得ではなく「譲渡所得」とみなされ、非課税対象となるからです。
「引越しの際に不要となった家庭用品をメルカリで販売した」「サイズアウトや似合わない服をまとめてメルカリへ出品し、収入を得た」といったケースなどは、譲渡所得といえるでしょう。

譲渡所得とみなされないケースは確定申告が必要

不用品の処分であっても、継続して売上を得ていたり、一定以上の売上が出ていたりする場合には営利目的とみなされ、確定申告が必要です。
メルカリで確定申告の必要があるとみなされる所得は、個人事業主などの場合は48万円、給与所得を本業とするサラリーマンが副業としてメルカリを利用した場合は20万円が目安となります。

高額商品は確定申告が必要となるケースも

個人事業主がメルカリで48万円に満たない所得を得た場合でも、貴金属や骨とう品などの高額商品を販売した場合は注意が必要です。
1品あたりの販売額が30万円を超える場合は、控除内であっても確定申告が必要となります。

ハンドメイド商品の販売は確定申告の対象に

自分で製作した手作り品をメルカリなどで販売した場合も、確定申告の対象となる場合があります。
手作り商品は雑貨やアクセサリーに限らず、自家製のハーブや野菜なども含まれます。
継続して販売しているか、一定以上の所得を得ているかが確定申告のポイントとなるため、判断に迷ったら税理士などへ相談してみることをおすすめします。

メルカリの売上を確定申告しなかった場合の税務調査の可能性は?

確定申告の対象となるメルカリの売上を申告しなかった場合、税務調査や追徴課税となるリスクはあるのでしょうか。

少額であっても可能性はゼロではない

メルカリでの売上が少額でも、相続や不動産の売却など、多額の所得を得たことをきっかけに税務調査の対象となるケースはあります。
メルカリでの売上が少額であったとしても、確定申告の対象となっていれば、税務調査で指摘を受ければ追徴課税の対象となる可能性は充分にあるのです。
確定申告の対象となっているのに申告しなかった場合はもちろん、申告内容に誤りがある場合も、税務調査の対象となります。
親族や配偶者の扶養に入っている場合、税務調査を受けた結果扶養から外れることとなり、住民税や扶養控除額などが変更となれば、予想以上に多額の納税義務が生じるケースもあるでしょう。

不安な場合は自分で判断せず、専門家のサポートを受けよう

メルカリでの売上が一定以上継続してある場合や、高額商品を取引した場合でも、本業や扶養の状況によっては確定申告が必要ないケースもあります。
逆に「一時的な所得だと思っていたのに確定申告が必要だった」「経費を差し引いた所得の計算方法が間違っていた」など、適切な売上管理ができていなかったために税務調査されてしまうケースもあるでしょう。
思い込みや自己判断など、悪質でないケースであっても、税務調査となることはあります。ひとたび税務調査となれば、現在無職でも扶養に入っていても、調査を拒否することはできません。
自分の売上が確定申告の対象となるのかどうか判断がつかない場合や、申告内容に不安がある場合は、少額の税申告でもサポートしてくれる税理士事務所へ相談しましょう。

まとめ

メルカリでの売上は確定申告の対象となるケースも多く、申告漏れや無申告状態となっていれば、誰でも税務調査を受ける可能性はあります。
売上額や取引した商品の種類、本業か副業か、扶養に入っているかなど、確定申告が必要なケースはさまざまです。同じ売上額であっても確定申告が必要な人もいれば、必要ない人もいるため、判断に迷った場合は早めに税理士へ相談することをおすすめします。

サロンの税務調査で調査官は何を見ているの?狙われやすいポイントとは?

2021.10.06

ヘアサロンや美容室が税務調査を受ける際には、どのような点をチェックされるのでしょうか。税務調査は、大きな企業やオフィスだけでなく、小さな美容室やサロンにもやって来ます。
ここでは、主にサロンへ税務調査が入る場合にどんなところを見られるのか、指摘を受けやすいポイントなどについて解説しています。面貸ししている場合の注意点についても紹介していますので、サロン経営での税務対策の参考にしてみてください。

税務調査とはどんな調査?

税務調査とは、税務署などが納税者に対し、正しい申告ができているかの調査や指導を行なう制度です。

税務調査の種類

一般的に行われる税務調査は「任意調査」と呼ばれるもので、税務署から税務調査をすることや、訪問する日時などについて、前もって連絡を受けた後に実施されます。
事前の連絡なく突然やってきて、パソコンや書類を押収されるような調査は「強制調査」と呼ばれ、不正や多額の脱税を疑われる場合などに実施されるものです。

税務調査の流れ

毎年適正に申告を行っていれば、税務調査は怖いものではありません。任意調査では、1~2人の調査員が店舗や事務所を訪れ、調査の流れなどを説明した後に調査が行われます。
訪問を受ける時間は午前10時から午後17時頃までなど、一般的な営業時間内となるでしょう。日数も1~2日程度かけて行われるのが一般的です。

サロンの税務調査で調査官が見るポイントは?

サロンの税務調査で調査官がチェックするのは、主に以下のような点となるでしょう。

帳簿の売上と実際の売上額のチェック

美容室や小さなサロンなどの税務調査では、売上として計上している額と、実際の売上に相違がないかを重点的にチェックされやすいでしょう。
伝票やレジのデータのほか、オンライン上の予約システムなども調査対象です。予約や来店人数、施術内容、来店日時などと、帳簿上の売上額を併せて確認していくこととなります。
閉店時間や休業日を操作して売上を少なくしていないか、現金売上の計上が漏れていないかといった点も見られやすいでしょう。

経費の内訳

売上と並んで細かくチェックされやすいのが、計上している経費の内訳です。
家族での外食が接待費に入っていないか、私的な旅行を出張費としていないかといった点や、携帯電話の通信費、服飾や雑貨、パソコンなど、生活費と経費が混同されていないかは見られやすいポイントとなります。

面貸しのスタイリストに関するチェック

サロンで働くスタイリストやスタッフにかかる人件費のうち、いわゆる面貸し分についても、調査官は事前に把握していることが多いものです。
実際にはほとんど店舗で雇用しているような形態で働いているにも関わらず、面貸しの外注報酬として支払っている場合には注意が必要です。
消費税や源泉徴収などについて、遡って指摘や修正を求められることもあるでしょう。

在庫状況の確認

仕入額と在庫のバランスや、現金取引をしている仕入などもチェックの対象となります。売上と仕入に対して在庫の数が極端に少なくなっていないか、実際の請求と帳簿上の金額が合っているかなども確認していくこととなるでしょう。

仕入にかかる経費、人件費に対してプラン料金が極端に安くなっていないか、計上漏れしている現金取引や、帳簿への転記ミスがないかなども指導を受けやすいポイントとなるでしょう。

サロンの税務調査で取るべき対策は?

サロンの経営者や代表は、税務調査で調査官が帳簿やデータを確認している間は同席し、質疑応答を受けなければなりません。
上記で挙げた見られやすいポイントを踏まえて、税務調査に備えて取るべき事前の対策についても解説します。

計上漏れ、入力間違いなどの確認

税務調査では、少なくとも過去3年分の申告内容や帳簿類、データなどについてチェックを受けます。過去の申告においてミスや不正が認められた場合、税務調査で指摘を受けると追徴課税の対象となる可能性が高まってしまいます。
税務調査の日程について事前の通知を受けたら、まずは過去の帳簿や申告内容を今一度確認し、計上漏れやミスがあれば自主的に修正申告をするようにしましょう。

覆面調査に注意する

税務署では、営業状況を確認する目的で、時折客を装って来店してサービスを受けるといった覆面調査を行うことがあります。
すべてのサロンに対して実施しているわけではありませんが、営業時間や施術内容、スタッフへの聞き取りなどから、かなり細かい情報を入手した上で調査にやって来る場合もあるのです。
営業時間の操作や面貸しの状況、料金設定などの不正があれば、調査前から把握されていると思った方がよいでしょう。

棚卸と在庫状況の確認

繁忙期や申告前後では、棚卸や在庫状況について確認する時間が取れず、ついついおろそかになりがちです。
「これくらいは大丈夫だろう」と考えて放置していた在庫や金額のズレが調査で判明すると、悪質とみなされた場合には通常の納税を遥かに超えて課税されてしまうリスクがあります。
面倒でも定期的な棚卸を行い、しっかりと説明できるように準備しておきましょう。

不安な場合は税理士へ早めの相談を

「伝票の管理をしていなくて入金履歴と合わない」「過去の帳簿で指摘されそうな箇所があるが、どう説明してよいかわからない」「自分では気づいていない問題があるかもわからない」といった不安がある場合は、早めに税理士へ相談することをおすすめします。
個人経営や小規模企業のサポートに強い税理士事務所の無料相談を利用するなどして、誠実に対応してくれる税理士へ依頼することで、安心して営業を続けることができるでしょう。

まとめ

サロンの税務調査では、売上と仕入れのバランスや経費のチェック、実際の営業状況や面貸しの人件費などが調査対象となりやすいものです。
過去の帳簿チェックや棚卸し、問題視されそうな点の洗い出しも大切ですが、適正な申告をしていても、指摘された際に毅然と説明できる自信がない場合もあるでしょう。
問題点の把握が難しい場合は、税務調査の対応や個人経営のサポート実績の多い税理士事務所へアドバイスを求めましょう。

税務署からの税務調査を拒否したら、調査がなくなったりしませんか?

2021.09.22

税務調査に入られることになった場合、基本的には事前に税務署から連絡を受けます。この時に拒否したり、ごまかしたりすることはできるのでしょうか。
税務署からの連絡を無視し続けることで逃げ切れたり、中止になったりすることはあるのかなども気になるところです。
ここでは、税務署からの税務調査は拒否できるのか、税務調査の中止や、予定されていた調査がなくなる可能性などについて紹介しています。

税務調査には種類がある?

税務署が行う税務調査には種類があり「強制調査」と「任意調査」の2種類に大きく分けられます。

悪質とみなされる場合に実施される「強制調査」

税務調査のうち「強制調査」と呼ばれるものは、調査の対象者へ事前連絡をすることなく、強制的に実施される税務調査のことです。ある日突然、何の前触れもなく国税局の査察官が複数人で調査に訪れる、映画やドラマなどのワンシーンでよく見られる調査方法となります。
強制調査は、調査対象者が悪質な所得隠しや、多額の脱税行為をしていると疑われる際に行われるもので、証拠隠滅や逃亡を回避するため、強制的に調査されることとなります。

一般的に実施される税務調査は「任意調査」であることがほとんど

一方で、任意調査とは税務調査で訪問する旨の事前通知があり、調査対象者の協力を経て実施される調査のことで、毎年行われる税務調査は、この「任意調査」であることがほとんどです。
任意調査では、訪問日についても事前に通知をしてもらえるため、書類や帳簿の整理、チェックなどを行うことも可能です。
調査日当日の同席は必要ですが、パソコンや書類を大量に押収される、といったこともなく、多くの場合穏やかに調査が進められるでしょう。

任意調査は拒否できるのか

税務調査のうち、任意調査には「任意」とあることから「任意調査なら、税務調査を拒否することもできるのでは?」と思われる方がいるかもしれません。
しかし、強制調査も任意調査のいずれも、調査対象となれば拒否することはできません。任意調査の「任意」とは、帳簿やパソコンを調べる際に、調査員が勝手に調べるのではなく、調査対象者へ確認を取ってから行うという意味合いとなります。
強制や任意といった種類に関わらず、納税者には税務調査に協力しなければならない「受忍義務」があり、法律によって定められているのです。
税務調査は拒否できないだけでなく、調査の妨害や避ける行為、嘘をつくといったことも、罰則の対象となる可能性があります。
適切な申告・納税が行なわれるために、国税庁や税務署では申告内容について「質問検査権」を持っています。質問検査権が行使されれば、納税者はこれを受ける義務があるのです。
なお、税務調査は所得税や法人税に限らず、消費税や相続税、固定資産税など、あらゆる税金が調査対象となります。

税務調査の拒否や中止、延期となる事例はある?

基本的に、税務調査は拒否することはできず、中止や延期を願い出ることもできないものですが、以下のようなケースでは拒否や中止、延期となる場合もあります。

任意調査の日程調整を申し出る

任意調査では、税務調査で訪問を受ける日時について、事前に連絡を受けることができます。その際、どうしても都合のつかない日を指定されることもあるでしょう。
もし都合の悪い日程であれば、その旨を説明すればある程度すり合わせに応じてもらうことも可能です。
大幅に日にちを変更する事は出来ませんが、数日~1週間程度であれば、調整に応じてくれる可能性が高いでしょう。

正当な理由がある場合の書類の提示や提出拒否

税務調査当日は、調査員からの要望にはできるだけ応え、書類やパソコンのデータなども提示に協力する必要があります。
とはいえ、事業と関連のない個人口座の履歴やパソコン内にあるフォルダーの閲覧など、見せる必要のないものについては、要求を拒否することも可能です。
税務調査への受忍義務があるとはいえ、要求されたことに全て応えなければならないわけではありません。「個人的な事にしか使っていないため、見せる必要はありません」など、正当に拒否できる要求については、毅然とした態度で臨むことも大切です。

天災などのやむを得ない理由で中止・延期となるケースも

任意調査の日程調整以外に、地震や台風といった自然災害による被害で調査が不可能となる場合には、税務調査が一旦中止、または延期となるケースもあります。
天災以外にも、社会情勢や疫病の流行などにより、常識的に調査を実施する時期としてふさわしくないと行政側が判断した場合も、税務調査が延期となる可能性が高いでしょう。
ただ、実施される予定だった税務調査が中止となったのか、延期となったのかについては、個別に確認することはできません。
税務調査が一時的に延期となり、調査件数が減少した翌年に調査が増加する可能性も考えられます。

税務調査は怖がらず、税理士のサポートを受けて対応しよう

税務調査は、ひとたび実施されるとなれば書類を準備したり、修正点がないかの事前チェックや当日の対応に追われたりするなど、手間のかかる面倒くさいものです。
とはいえ、適切に申告できていれば、指摘を受けても冷静に対応することができますし、アドバイスなども受けられる貴重な機会ととらえることもできるでしょう。
うっかりミスや申告漏れがないか、調査の際に指摘を受けそうな取引がどれかなど、現場ではなかなか判断がつかず、不要に焦って不正を疑われるのは避けたいところです。
不安な点があれば早めに税理士へ相談するなどして、専門家のサポートを受けて税務調査に臨みましょう。

まとめ

税務調査は「強制調査」と「任意調査」の2種類に大きく分けられます。任意調査では日程調整や情報提供の際に確認を求められるといった部分が任意であるとはいえ、いずれの場合も基本的に拒否することはできず、税務調査の対象となれば調査を受けなければなりません。
任意調査の場合は、正当な理由があれば、必要のない書類やデータを提示することは拒否できたり、ある程度なら日程を調整することも可能です。
不安な場合は税理士へ相談して、適切な対応ができるよう準備しておくのがよいでしょう。

副業が税務調査の対象になるサラリーマンとは!?いくら以上稼ぐと税務署が目をつける?

2021.09.17

リモートワークの整備や社内規定の緩和などで、サラリーマンでも副業やダブルワークを始める人が増えてきています。給与以外で収入を得た場合、基本的には申告が必要となります。しかし、もし申告しなかった場合に、個人でも税務調査の対象となるのでしょうか。いくらまでの収入なら申告しなくても問題ないのかも知っておきたいところです。
ここでは、サラリーマンが副業で確定申告の対象になるケースや、申告しなかった場合のペナルティについて解説しています。

サラリーマンが副業収入で確定申告が必要となる金額

サラリーマンとして給与所得を得ている人が副業を行った場合、確定申告が必要な金額は以下のようになります。

1年間に20万円以上の収入で申告の対象に

所得税法では「給与以外の所得」が年間で20万円を超える場合には、確定申告が必要となると定められています。
会社員の場合、1年間に支払われた給与から年末調整されて所得税が計算されるため、確定申告の必要はありません。
会社員としての給料とは別に、副業や解約保険金などで20万円以上の所得がある場合には、翌年に確定申告が必要となるのです。
「年間20万円以上」を月で割ると、およそ16,670円となります。月収にして2万円に満たない額であったとしても、1年を通して20万円を超えていれば、確定申告をしなければなりません。(※経費がなにもない場合を想定しています。)

20万円以上収入があっても赤字の時はどうなる?

確定申告する際に収入を計上するのはもちろんですが、収入を得るためにかかった費用も計上します。
ここでポイントとなるのが、売上よりも費用の方が大きく、赤字となっている場合でも、確定申告しないと「無申告状態」となってしまう点です。
実際には支払いに追われて手元に所得が残っていなかったとしても、仮に売上や報酬として20万円以上の振り込みがあった場合、そこから差し引かれる経費があることを証明する必要があります。
経費はレシートや領収書などをもとに「消耗品費」「通信費」のように科目ごとに振り分け、帳簿に記帳する作業が必要です。
感覚的には「入金はあったが、支払いで右から左に消えていったから手元にはお金が残っていない」という状態であったとしても、それを申告しなければ「20万円以上所得を得ているのに、確定申告をしていない」とみなされるのです。
しっかりと申告をして赤字を計上すれば、税金の還付を受けることができます。経費や各種控除をしたうえで20万円以上の所得があるかどうかを見極めるためにも、確定申告は必要であると考えるべきでしょう。

サラリーマンの副業はいくらから税務調査の対象になる?

確定申告がいくら以上の所得から必要かがわかったところで、副業が税務調査の対象となり得るケースについても見ていきましょう。

無申告は金額に関わらず税務調査の対象となりやすい

給与は会社側が所得税を給与から差引き代わりに支払ってくれますが、副業で得た収入を放置していれば、無申告の収入がある状態となります。
税務署では、確定申告の必要があるのに申告を怠っている人については、重点的に調査対象とする傾向があるのです。
「個人的な収入だからわからないだろう」「無申告なら調べようがないだろう」と考えたくなりますが、税務署では個人口座の入出金履歴なども調べられます。
「年間の収入が少額だから」と長年放置していれば、副業であってもまとまった額の所得となるため、忘れた頃に税務署から連絡が来るといったケースも少なくないのです。
期限までに申告・納税していない税金は追徴課税の対象となります。税務調査となれば、最低でも3年分まで遡って調査を受けることとなるため、想定よりも多額の税金を納めなければならなくなるでしょう。

特定の取引や不審な点がある場合も調査対象に

毎年確定申告をしていても、申告内容に不審な点があると考えられる場合には、サラリーマンであっても税務調査の対象となる場合があるでしょう。
無申告以外にも、税務署が調査対象として選びやすいケースはあります。海外との取引や、現金による取引が多い場合、インターネットによる取引をメインに所得を得ている場合などは、調査対象とされやすい傾向があるのです。
こうした取引は実際の収支を操作しやすく、いわゆる「所得隠し」を行いやすい点から、国税庁でも調査を強化していることを公表しています。
ほかにも、過去に税務調査の対象となったことがある場合や、取引先が脱税などの不正行為で調査を受けた場合も、税務調査の可能性は高まるでしょう。

副業の税務調査を回避するための対策は?

本業や副業の区別なく、いったん税務調査の対象となってしまえば、過去何年にも遡って、取引を細かく調査されることとなります。もちろん、正しく申告できていれば、税務調査はそこまで怖れるものではありません。
税務署でも、税務調査に対応できる人員は限られています。「ずっと申告していないけど、何も連絡がないから大丈夫なのだろう」と思っていたら、ある日突然税務署から調査の連絡が来る可能性は、申告するべき所得がある人なら、誰にでもあるものです。
無申告であっても、税務調査の連絡を受ける前に申告すれば、追徴課税を大幅に減免することもできるでしょう。
税務調査回避の対策としては
・年間20万円以上の所得がある場合には、確定申告を行う
・赤字であっても確定申告をする必要がある
・レシートや領収書はすべて保管しておき、過去の申告に間違いがないかチェックする
・修正が必要な場合は、早めに修正申告を行う
などが挙げられます。
「帳簿をどう管理してよいかわからない」「自分では判断が難しい」という場合には、税理士事務所の無料相談などを利用してみるとよいでしょう。
サラリーマンの副業や個人事業主の税制サポートに強く、無申告状態や過去の申告についても対応可能な税理士事務所などを探して、早めの対応をするように心がけることが大切です。

まとめ

サラリーマンの副業であっても、年間20万円以上の所得があれば、確定申告の必要があります。無申告状態や不審な取引が多い場合には、個人的な副業や少額の所得でも、税務調査の対象となるケースは充分考えられます。
税務調査をただ怖がるのではなく、必要であれば税理士のサポートを受けるなどして、正しい申告に関する知識を身につけましょう。

収入があるのに、無収入で確定申告をした場合のリスクとは?

2021.09.13

「無収入であっても確定申告する必要がある」「収入があっても確定申告しなくてよい」など、働き方や所得、目的などによって、確定申告が必要なケースは異なる場合があります。
実際には収入があったにも関わらず、思い違いやミスによって無収入として確定申告してしまった場合、どのようなリスクがあるのでしょうか。
ここでは、無収入でも確定申告が必要なケースや申告漏れ、無申告などを放置していた場合のリスクについて解説しています。
これから確定申告をする予定の方はもちろん、過去の申告に不安がある方にも参考となる内容となっています。

無収入でも確定申告が必要なケースとは?

まずは、無収入であっても確定申告が必要なケースについて解説します。以下に該当する場合、無収入でも確定申告が必要です。

無収入だと思い込んでいて、実際には収入がある

「会社を辞めて今は無職だから無収入だ」「廃業して収入がないから申告の必要がない」と思っていても、税務上は収入があるとみなされる場合があります。
例えば、12月中に退職した給与が翌年1月に振り込まれた場合、12月分の給与であったとしても、振り込まれた年の収入として計上する必要があります。
1月に受け取った給与についての確定申告を行うのは翌年となるため、場合によっては収入があったことを忘れてしまうこともあるでしょう。
給与以外にも、一時的に得た事業所得や雑所得に分類される収入があったことを申告時期に忘れてしまい、無収入だと思い込んでしまうケースもあります。
また、相続や不動産売却など、所得税以外の収入があった場合には、確定申告とは別に定められた期間内に確定申告を行わなければなりません。

還付申告を受けたいと考えている

前年12月分の給与が1月に振り込まれた場合など、控除内に収まる収入である場合、必ずしも確定申告する必要はありませんが、還付申告を受けたい場合は申告が必要です。
還付申告とは、確定申告することによって払い過ぎた税金を返してもらえる制度のことで、入院などの高額な医療費がかかった際にも、確定申告をする事で医療費の控除を受けられる場合があります。
また、還付申告の間違えやすい点として「計算したら控除内に収まっているから、確定申告しなくてもいいだろう」と考え、申告しないケースが挙げられます。税金の還付は、申告しなければ受けることができません。
また、申告した際に計上した経費についても、後で税務調査の対象となった際に経費と認めてもらえるよう、書類やデータはファイリングして保管しておくことが大切です。

過去に無申告だった期間がある

1年間無収入だったとしても、以前に確定申告の必要があったにも関わらず無申告だった期間がある場合、期限を過ぎていても申告する必要があります。
無申告は税務調査の対象となりやすく、放置している期限が長くなるほど追徴課税も大ききくなっていきます。
無申告や計上漏れ、税金の還付などについてどうすればよいかわからない場合は、できるだけ早い段階で税理士などの専門家へ相談することをおすすめします。

無収入で確定申告をした場合のリスク

次に、実際には収入があったにも関わらず、意図的に無収入として確定申告した場合のリスクについて解説します。

不審な申告は税務調査の対象となりやすい

税務署では、日々あらゆるケースをチェックしており、規模や業種に応じて、さまざまなケースの申告内容に関するデータを持っています。
そのため、経費の水増しや売上・入金を少なく計上するなどして、無収入となるように見せかけた不審な申告については、税務調査の対象となりやすいのです。
税務調査では、税務署が事務所やオフィスなどを直接訪問し、帳簿や領収書、請求書などの資料やデータをチェックして、実際の申告が正しく行われているかどうかを確認されます。
税務調査で不正やミスが発覚すれば修正申告となり、追徴課税として多額の税金を納めなければならなくなるでしょう。

税務調査で指摘されやすい事例

無収入として確定申告した場合に、税務調査で指摘されやすいポイントとしては「経費とみなされない支出を経費にしていないか」「売上を実際よりも少なく計上していないか」に大きく分けられます。
友達と遊んだ際の飲食費や旅行代を経費とする、架空の領収書を作成して経費にするといった不正があれば指摘を受けやすいでしょう。
また、近年ではインターネット上でのビジネスや取引で収入を得る人も増えてきています。オンライン上で行われる取引(ユチューバーやライバー、チャットレディなど)によって収入を得たにも関わらず、気軽な気持ちで無申告を続けているような場合も、税務調査の対象となれば発覚するのは容易でしょう。
税務署では、各種金融機関や信用情報にアクセスすることも可能で、必要に応じて調査に協力を要請できます。そのため、税務調査で訪問する前から、事前に不審な点を掴んでいる場合が多いのです。

過去の申告に不安があるなら税理士へ相談しよう

正しい申告を行っていれば、仮に税務調査を受けたとしても問題はなく、税務調査自体はそこまで怖れるものではありません。
しかし、自分では気づいていないだけで税法上は不正な申告内容となっていて、指摘を受ければ修正しなければならない状態となっているケースは意外と多いものです。
過去の申告状況に不安があり、現在も正しく申告できているか判断がつかない場合は、一度税理士事務所の相談窓口などへ問い合わせてみましょう。税務調査で指摘を受ける前に修正申告をすれば、追徴課税を軽減することも可能です。

まとめ

収入があったにも関わらず無収入として申告してしまったケースには、収入があった事自体を忘れていた、勘違いや計上ミスなどで無収入になっていた、還付申告ができるのに申告していなかったなどが挙げられます。
経費の水増しや売上操作などで虚偽の申告をしてしまった場合、税務調査で発覚すれば重い追徴課税の対象となってしまいます。
脱税や無申告など、過去の申告状況をチェックして正しく修正することは可能なので、少しでも不安に感じたら税務調査の対応に強い税理士に相談してみましょう。

税理士法人と税理士事務所に依頼するのはどっちがいいの?

2021.09.06

税金の申告や会計に関するサポートについて税理士へ依頼しようとする際「税理士法人」や「税理士事務所」など、名称の違いが気になったことはないでしょうか。税理士法人と税理士事務所にはどのような違いがあり、どちらへ仕事を依頼した方がよいのか気になるところです。
ここでは、知っているようで知らない税理士法人と税理士事務所の違いや、仕事を依頼した場合のメリット・デメリットについて紹介しています。

税理士法人と税理士事務所の違いって?

税理士法人と税理士事務所には、主に以下のような違いがあります。

税理士事務所は1人の税理士が経営している

税理士事務所とは、1人の税理士が個人で経営している事務所のことです。事務員などを雇っている場合もありますが、税理士の資格を持って仕事をする人は1人であり、基本的に税理士事務所へ仕事を依頼することと、1人の税理士へ仕事を依頼することはイコールとなります。イメージとしては、個人事業主やフリーランスと同じ形態だと考えてもよいでしょう。

税理士法人は2人以上の税理士が設立した法人形態

税理士法人とは、2人以上の税理士が共同で設立している法人形態の1つです。税理士事務所が個人事業主とするなら、税理士法人は会社組織と似ています。
会社組織といっても、税理士として独立開業できる資格を持った人が2名以上いれば、税理士法人を設立することが可能であるため、税理士法人の規模はさまざまです。
税理士法人の設立には、この他にもいくつかの条件がありますが、税理士事務所は個人経営、税理士法人は税理士が2人以上いる法人組織と理解するとよいでしょう。

税理士法人と税理士事務所のメリット・デメリットは?

税理士法人と税理士事務所の違いがわかったところで、仕事を依頼した場合のそれぞれのメリットとデメリットについても比較してみましょう。

税理士事務所も税理士法人も仕事内容に変わりはない

結論からいうと、税理士事務所も税理士法人も、税理士が行なう業務に変わりはなく、依頼できる仕事内容にも大きな違いはありません。そのため、税理士が個人で経営しているか、複数いるかの違いによるメリットとデメリットについて、以下で比較していくこととします。

税理士事務所へ仕事を依頼するメリット・デメリット

税理士事務所は税理士1名が個人で開業しているため、基本的にはアットホームで、意思決定も早いというメリットがあります。同じ経営者同士としての目線でアドバイスがもらえるという点も魅力です。
デメリットとしては、開業している税理士が病気や高齢などの理由で仕事の継続が困難となった場合に依頼できなくなる可能性がある点や、1人の税理士が対応できる範囲でしか仕事が受けられないという点が挙げられるでしょう。
個人経営の税理士事務所の場合料金体系にバラつきがあり、比較的安価に対応してもらえる場合もあれば、業務量やサポートの質によっては割高と感じる場合があるかもしれません。

税理士法人へ仕事を依頼するメリット・デメリット

税理士法人へ仕事を依頼する際のメリットとしては、税理士が複数在籍しているため、仕事を依頼する際の継続性が保たれやすい点が挙げられます。担当している税理士が倒れた場合でも、税理士法人内でカバーできる体制が整っているので、依頼する側も安心です。
また、税理士といっても、相続税や法人税など、得意とする分野は税理士によって異なります。多様なケースに対応できる点も、税理士法人ならではのメリットといえるでしょう。
税理士法人へ依頼するデメリットとしては、税理士法人の組織体制によっては意思決定に時間がかかる場合がある点や、アットホームさが感じにくいといった点が挙げられます。ただ、税理士が複数在籍しているため、自分に合った税理士を見つけることができれば、デメリットは解消されやすくなります。法人組織として福利厚生が整っているため、優秀な人材が集まりやすい点や、料金体系がわかりやすい点などは、依頼する側にとってもメリットとなるでしょう。

自分に合った税理士を見つけるポイントは?

税理士事務所でも税理士法人でも、自分に合った税理士を見つけて依頼するためには、以下のような点に注目してみましょう。

相談時に話しやすいと感じるか

仕事を依頼する税理士を選ぶ際には、初回の相談時に話しやすいか、自分の話をよく理解して、解決策を提案してくれそうかを念頭に置いておくことが大切です。
人間同士のコミュニケーションですから、中には意思の疎通がうまくいかず、解決したい悩みがうまく伝わらない、伝えられないといったケースも予想されます。
税理士への相談は初回無料で対応してくれる場合が多いため、話しやすく信頼できると感じる税理士へ依頼するのがよいでしょう。

希望する業務に関する強みがあるか

依頼しようとする税理士法人や税理士事務所がどんな分野を得意としているのかは、ホームページなどでも確認できます。「個人事業主の税務に強い税理士がいい」「税務調査対策の相談に乗ってほしい」「節税対策やコンサルティングのようなサポートもしてほしい」
など、自身の希望する依頼に関する取扱い実績が多い税理士法人や税理士事務所を選ぶようにしましょう。

適正な料金体系となっているか

新しく税理士へ仕事を依頼するにあたっては、報酬や料金体系も重要な要素となります。単純に安いかどうかだけでなく、しっかりと費用対効果を得られるかどうかもチェックしておきたいところです。
決算や申告時のサポートだけなら安価に対応している税理士がいるのも事実ですが、安かろう悪かろうとなりがちなケースも少なくありません。税務署からの指摘に適切な対応をしてくれるか、節税となるアドバイスがもらえるか、自身の経営状況に寄り添い、きめ細やかなサポートが得られるかといった点も確認して選ぶようにしましょう。

まとめ

税理士法人と税理士事務所は、2名以上の税理士が設立した法人形態であるか、1名の税理士が独立開業している個人経営であるかといった違いがあり、税理士として携わる業務は基本的にどちらも同じです。ただ、複数の税理士が在籍していることにより、税理士法人の方が多様なケースに対応できる、継続して安定的な契約が結びやすいといったメリットがあります。
税理士を選ぶ際のポイントもチェックしつつ、自身の経営状態に合った税理士を選ぶようにしましょう。

建設業の税務調査はどこが見られやすいのか?注意点を解説!

2021.09.01

一般的に、建設業は税務調査を受けやすい業種の1つとされています。建設業に携わる個人事業主や経営者が税務調査を受けた場合、どのような点を指摘されやすいのでしょうか。ここでは、建設業が税務調査の対象となりやすい理由や税務調査で見られがちなポイント、やってはいけない行為や注意点などについてわかりやすく解説しています。

建設業が税務調査の対象となりやすいって本当?

税務調査はあらゆる業種が対象となり、規模や売上高とは関係なく、税務調査を受ける可能性は誰にでもあるものです。
しかし、統計的に見て税務調査を受けやすい業種があるのも事実で、建設業はその1つといわれています。

建設業が調査対象になりがちな理由

建設業が税務調査対象となりやすい理由には、以下のようなものが挙げられます。

・取引あたりの売上額が大きい
小売業やサービス業といった業種に比べると、建設業は1回あたりの売上額が大きい特徴があります。家やマンション、商業施設などを建設するには、相応の費用がかかるからです。
売上額が大きければ課税対象も大きくなるため、小さなミスでも納税額に大きく影響する可能性があることから、調査対象となりやすい側面があるでしょう。

・外注する業者や人数が多い
建設業では取引額の大きさに比例して、関わる業者や人数も大きくなります。建設に携わる職人はもちろん、建設資材や運搬など、外注する業務も多岐に渡るのが一般的です。
外注業務が増えれば、中抜きや架空請求といった不正も横行しやすくなるため、事実に基づいた申告がなされているか、チェックや指導を目的として調査対象となる場合もあります。

・支払いや入金にバラつきがある
建設工事に関わる業者が増えると、納期や支払、入金期日など会社ごとに取り決めが異なり、工程や請け負った案件ごとに取引先が変わることも珍しくありません。引き渡しまでのスケジュールがタイトな場合、同時期に複数の職人や業者が重なり、どこからどこまでを按分すればよいかの判別が難しいケースもあるでしょう。
こうした点から会計処理も複雑となりがちで、取引ごとの金額も大きく、不正も起こりやすいとなれば、税務署でも注目せざるを得ないわけです。

国税庁の調査統計でもトップ10以内に入る

国税庁では、毎年税務調査を実施した際のさまざまな統計データをホームページ上で公開しています。その中においても建設業は「不正が発覚する割合の高い業種」として、毎年トップ10内に入っているのです。
とはいえ、建設業に関わる人が不正をはたらきやすいということではなく、上記で挙げた売上額の大きさや、会計処理の複雑さによる計上ミスといった理由も多く含まれていると考えられます。
参考:平成30事務年度法人税等の調査事績の概要

建設業の税務調査で見られやすいポイントと対策

建設業を営む事業者が税務調査を受けた場合、以下の点について指摘を受けやすいでしょう。

現金残高と帳簿の整合性

外注で依頼する職人への支払いや急な資材調達など、建設業では現金による取引も多いものです。現金取引では入出金の履歴を正確に追うことが難しくなるため、事務所で管理している現金の実残高と、帳簿上の現金残高に整合性があるかは、税務調査の際にチェックされやすいでしょう。
対策としては、現金取引を減らして金融機関を利用する、まとまった現金はこまめに入金して履歴に残すといった方法が挙げられます。
取引上、帳簿としっかり現金が合うタイミングが少ない場合は、なぜ実残高と帳簿上の額が合わないのか、指摘を受けた際に正確に説明できるように流れを整理しておきましょう。

経費関連の書類や帳簿類

経費の計上漏れや二重計上などがないかも、税務調査では細かく確認されます。手書きの伝票や使用目的のはっきりしない領収書、名目や金額が同じ請求書などは、調査の際に質問されやすくなります。
場合によっては、取引先へ問い合わせされる反面調査が実施されるケースもあり、今後の取引に支障が出るリスクもあるため、どこに何の目的で使用したものか、私的な支出を経費にしていないかといったチェック体制を整えることが大切です。
書類についても取引先や月別、項目別に整理し、確認しやすい状態で保管するようにしておきましょう。

売上工程の流れ

入金や支払いのタイミングにバラつきがあり、同じような案件でも費用に大きな差があるような場合、その理由について適切な説明をする必要があります。税務署では、さまざまな建設業の申告内容に関するデータを持っているため、不審な点やミスが見つかりやすい点については、あらかじめ把握した上で調査に訪れていると考えた方がよいでしょう。
各社ごとに見積りや発注、請負契約から施工、引き渡しから請求といった流れのわかる工程表を作成し、工程ごとに証明できる書類を添付するなどして、事前に帳簿と照合するといった習慣づけも大切です。

繰り延べや計上漏れ

建設業では施工期間が長期に渡るケースも多く、前年度の売上が翌年以降に振り込まれることも珍しくありません。
場合によっては、多額の売上を立てても入金がない状態で申告することとなりますが、税法上のルールには従う必要があります。税務調査でも、いわゆる「期ズレ」は念入りに確認される項目の1つです。
決算間際には請負中の案件の進捗について細かくチェックし、計上漏れや請求漏れがないかを確認するようにしましょう。

まとめ

建設業では、1回あたりの売上額が大きく、関わる業者や職人なども多いため、少しのミスが課税に大きく影響します。そのため、毎年実施される税務調査でも、建設業は不正が発覚しやすい業種の1つとなっています。
請負から引き渡しまでの期間も長く、現金による取引も多くなれば、会計管理も複雑となりがちです。税務調査の連絡を受けてから慌てることのないように、日頃から実残高と帳簿をこまめに確認し、必要に応じて工程表や書類の整理を行うことが大切です。
しっかりと税法を守って追徴課税のリスクを避け、節税対策を取るためには、税に関する深い知識が欠かせません。これまで税理士へ依頼したことがない、または簡単な依頼しか受けてもらえないという場合は、早めに税務調査に強い税理士へ相談するなどして対策に努めましょう。

税務調査における反面調査とはどんな内容なのか?

2021.08.25

税務調査では、「反面調査」と呼ばれる調査が行われることがあります。反面調査はどのような理由で行われ、また実施された場合にどのようなリスクがあるのでしょうか。
ここでは、税務調査の反面調査の内容やリスク、注意点などについて解説しています。

そもそも反面調査とは?

反面調査とは、税務調査の際に実施される調査の1つで、調査対象となった事業者の取引先に対して行われるものです。

通常の税務調査は自社が対象

通常の税務調査では、調査の対象となるのは自身の会社や事務所です。パソコンや各種書類、帳簿や通帳などから、過去の取引について申告内容と合致しているかを確認されることとなります。
調査対象となっている事業者や会社に残っているデータだけを調べても実態解明が難しい場合や、疑わしい点について更に情報が必要と判断された場合に、反面調査が実施されるのです。

得意先や銀行などへ問い合わせがある

反面調査では、得意先や金融機関など、調査対象と取引のある企業などに対して行なわれます。文書や電話で問い合わせをすることもあれば、相手先まで訪問して調査を実施することもあるのです。
反面調査では、得意先や銀行に対して、主にに調査対象者との取引について確認や質問が行なわれます。

すべての税務調査で反面調査が実施されるわけではない

税務調査では、通常反面調査まで行われることはなく、対象となる事業者が保有している書類やデータのみの確認となるのが一般的です。
では、反面調査はどのような場面で実施されるのでしょうか。反面調査が実施されやすいケースについて、次章でさらに詳しく解説していきましょう。

反面調査が行われやすいケースとは?

税務調査において、以下のような状況となった場合に、反面調査が行われる可能性が高いでしょう。

過去の書類やデータが残っていない

税務調査では、過去3~5期分まで遡って調査や確認が行なわれます。この期間に起きた取引に関する情報や書類について、紛失や破棄といった理由で確認が困難となった場合、反面調査を実施する可能性が高まるでしょう。
また、過去の書類やデータを保管しているつもりでも、一部紛失していたり、データの削除や記入ミス、計上漏れなどによって事実関係が把握できなかったりする際にも、反面調査の対象となりやすいものです。

税務調査に対して協力的な態度でない

税務調査で求められた書類を提出しない、質問に答えない、威嚇や恫喝など穏やかなやり取りができないなど、調査に対して非協力的な態度を取っている場合も、対象者からは必要な情報が得られないと判断され、反面調査の対象となることがあります。

悪質な所得隠しなどが疑われる場合

提示する書類やデータが揃っており、税務調査で穏やかに対応していたとしても、反面調査の対象となるケースがあります。税務署の方で事前に多額の脱税や所得隠しといった情報を掴んでおり、税務調査でその事実確認ができない場合、取引先に対して反面調査が実施されやすいでしょう。
調査対象となる期間中に無申告期間が含まれる、過去に意図せず脱税が認められる行為が発覚したというケースでも、反面調査の可能性が高まります。
このように、反面調査が行われるケースは限定的であり、通常であれば取引先にまで連絡がいくことはありません。
ただし、税務署の方で反面調査が必要と判断された場合には、たとえ取引先と関係が悪くなる可能性があったとしても連絡されてしまうため注意が必要です。

反面調査を回避するための対処法は?

反面調査のリスクを回避するためには、以下のようなポイントを押さえておくとよいでしょう。

書類やデータはすべて保管しておく

過去の請求書、領収書といった書類や帳簿データは、申告が終わった後も必ず保管しておくようにしましょう。
月別や項目ごとにわかりやすくファイリングし、確認を求められたらすぐに提示できるような状態にしておくことも大切です。
通常の税務調査では、調査担当者が訪問する前に事前連絡があります。数日~1週間程度なら訪問日の調整にも対応してくれるため、税務調査が決まったら、3~5年分の書類はいつでも提出できるようにチェックしておきましょう。

調査時には協力的な態度で臨む

税務調査は、指定された日時に税務署の担当者が事務所を訪れ、1日~数日程度かけて実施されます。
調査中に受ける質問や確認事項については可能な限り協力し、曖昧な返事や感情的な態度を取らないようにしましょう。
とはいえ、担当者の中には威圧的な態度で調査を進めたり、はじめから疑ってかかるような質問をされたりするケースもあります。
調査に対して協力的な態度で臨むことは、税務署の言いなりになってすべて認めることではありません。
受けた質問が事実とことなる場合はしっかりと否定し、税務調査に必要ないと感じる要求には、毅然とした態度で応じましょう。

顧問税理士に同席を依頼する

顧問契約を結んでいる税理士がいる場合、税務調査の際に同席を依頼しましょう。税務調査の対応実績がある税理士なら、税務署からの質問や要求に対して、どのように対応すればよいかを熟知しています。税務のプロのサポートがあれば、反面調査を避けられる可能性も高まるでしょう。
現在顧問契約している税理士がいない場合や、契約していても同席に対応してくれない税理士の場合は、税務調査のサポート実績がある税理士事務所へ相談することをおすすめします。

まとめ

反面調査とは、税務調査で自社だけでなく、取引先や銀行などにも問い合わせされる調査のことです。通常の税務調査だけでは実態の把握が難しいと税務署が判断した場合に、反面調査が実施されます。納税者は税務調査に協力する義務があるため、反面調査を拒否することは難しいものですが、税務調査への対応を熟知している税理士であれば、反面調査のリスクを回避するためのアドバイスを受けることも可能です。
税理士法人松本なら、無申告、脱税を続けて誰にも相談できない状況にも対応しています。初回の電話相談は無料で利用可能ですので、お気軽にお電話ください。

無予告で税務調査がくるって本当?違法性はないの?

2021.08.19

税務調査に関する事前の連絡を受けず、無予告で税務署の調査員が突然やって来るケースはあるのでしょうか。ここでは、無予告で税務調査を受ける可能性や無予告調査の対象となるケースなどについて、わかりやすく紹介しています。

無予告で税務調査が実施されるケースとは?

通常実施される税務調査では、事前に調査へ訪問する旨の連絡を受けてから行なわれるのが一般的です。
しかし、以下のようなケースの場合には、無予告で税務調査が実施されることもあります。

強制調査(査察調査)の場合

事前連絡を受けてから実施される税務調査は「任意調査」と呼ばれるもので、個人事業主や会社が受ける税務調査の大半はこの任意調査となっています。
ただし、多額の脱税や不正行為が疑われる場合や、税務署でその情報を既に掴んでいるような場合には、無予告で調査を受けることとなるのです。
映画「マルサの女」やドラマなどで時々見かけるような、物々しい映像で表現される調査がこれにあたり、こうした事前の通知なく強制的に実施される税務調査は「強制調査(査察調査)」と呼ばれています。
強制調査は、悪質な脱税行為や大規模な取引を行なっている企業などが対象となるケースが多いものです。しかし、小規模な店舗や会社、個人事業主であっても、無予告で税務調査を受ける可能性はゼロではありません。

無予告での税務調査が必要であると法的に判断される場合

税務署が無予告で税務調査を実施できる要件は法律で定められており、通常は事前の通知を行なってから訪問することとなります。
逆にいえば、この法律に定められた要件に該当する場合には、規模や金額に関係なく、誰でも無予告で税務調査を受ける可能性があるとも言えるのです。
無予告での税務調査が必要と判断される要件は、国税通則法74条10にその記載があります。その中でも、おもに以下のようなケースに該当する場合には注意が必要です。

事前通知によって隠ぺい工作をされる危険性があると判断された場合

事前に税務調査に訪れる旨を通知したことで、取引先と口裏を合わせたり、書類やデータを改ざんして証拠隠滅を図られたりする恐れがあると税務署が判断した場合です。
銀行などで入出金履歴が確認できない現金取引が多い業種や、個人の顧客を相手に商売している小売店・飲食店などは対象となりやすいでしょう。

事前通知によって調査が困難になると判断された場合

税務調査の事前通知をしたことによって、店じまいや逃亡などが懸念される場合です。訪問する場所がなくなってしまえば、物理的に税務調査が実施できなくなりますし、代表者が不在となる場合も同様です。
移転や閉店のサイクルが早いバーやスナック・風俗業や外国籍の経営者などが対象となりやすいでしょう。

事前通知によって調査が困難になると判断されるケースには、この他にも「不正が発覚した過去や、追徴課税の対象となった履歴がある」「無申告状態を続けている」などが挙げられます。

無予告税務調査は判断基準が分かれるケースも

上記で挙げたようなケースで無予告調査が実施されやすいとはいえ、「現金取引が多い」「風俗業を営んでいる」「過去に追徴課税を受けた過去がある」事例がすべて無予告調査の対象となるわけではありません。
疑われやすい業種に従事していたり、過去に不正があったりした場合でも、現在は真面目に営業している経営者の方も少なくないでしょう。
法律に記載された条文は、ある程度大まかな書かれ方をしているため、税務署によって判断が分かれやすいものです。

無予告で税務調査を受けた場合の対処法は?

もし自分のところへ無予告で税務調査がやって来た場合、どのように対処すればよいのでしょうか。

心当たりがない場合は毅然とした対応を

無予告で税務調査を受けるような疑いのある営業をしておらず、正しい納税や申告をしている自信がある場合には、突然の調査訪問を拒否することもできる点は覚えておくとよいでしょう。
事前の逃亡や隠ぺい工作などの可能性はなく、調査に協力できることや、その日に調査を受けられない正当な理由があれば、その事を訪問した担当者へ伝えましょう。

日程調整が必要であることを伝えてみる

税務調査は、予告の有無にかかわらず、税務署から要請があれば必ず受けなければなりません。また、法律で定められた要件に該当する場合なら、無予告調査に違法性はなく、従わなければならないケースもあります。
ただし、法律の解釈については税務署によって意見が分かれるケースもあるため、訪問日程についてはある程度調整できる場合があるのです。
「今はすべての書類が準備できない」「重要なアポイントやイベントがあり、営業に支障が出る」といった場合には、諦めずに日程調整を願い出てみましょう。ケースによっては、調整に応じてもらえるかもしれません。

事前に税理士事務所の無料相談を利用する

無予告で税務調査がやって来てしまうと、正しい対処や受け答えができない可能性が高まります。
現金取引や水商売、風俗業といった無予告で税務調査が行われやすい業種に該当する場合は、事前に税理士事務所などへ相談することをおすすめします。
現在契約している税理士が税務調査に対応していない場合は、税務調査の対応に強く、取り扱い実績の多い税理士事務所の無料相談などを利用するのも1つの方法です。
キャバクラやクラブ、ホストクラブといった業種に従事されている場合は、事前対策として1度税理士へアドバイスを求めてみるとよいでしょう。

まとめ

無予告で税務調査が実施されるケースは、強制調査以外にも、現金商売が多い業種やキャバクラ、ホストクラブといった水商売に多く見受けられがちです。無予告の税務調査が認められるケースは法律によって定められていますが、その解釈は税務署によって判断が分かれてしまうこともあります。誠実に営業していても、無予告で調査がやって来る可能性があるでしょう。
税理士法人松本では、こうした業種への税務調査に対応できる税理士が多く在籍しています。事前の無料相談はもちろん、税務調査が来たときにはすぐに当社にお電話ください。

税務調査で指摘されやすい指摘事項を徹底解説!

2021.08.13

税務調査では、どのような点が指摘事項として聞かれやすいのでしょうか。税務調査で指摘を受けた場合に、どのように答えればよいか気になる方も多いでしょう。
ここでは、税務調査が入る際の状況や流れ、指摘を受けやすい事項や指摘された場合の答え方などについてわかりやすく解説しています。
来るべき税務調査に備えたい方や、指摘事項について不安な方の参考になる内容となっています。

税務調査を受けやすい事例とは?

税務調査は、どのような会社や個人事業主であっても、対象となる可能性があるものです。ただし、申告した際の状況によって、調査対象に選ばれやすくなるケースはいくつか考えられます。

起業後一定期間が経過している

開業や起業して間もない事業よりも、数年以上経過している方が、税務調査を受ける可能性は高くなります。 ビジネスを開始したばかりの頃より事業が安定している事が多い、記帳方法など、同じ業種と比べて不審な点がないかチェックがしやすいといった理由が考えられるでしょう。
また、申告内容に疑わしい点があっても、税務調査では3期分(ケースによってはそれ以上)遡って調査できるため、敢えて数年様子を見てから調査に入る場合もあります。

長期間赤字となっている

実際に経営がうまくいかず、何年もの間赤字で申告している場合も、調査対象となる場合があります。本当に赤字なのか、所得隠しや経費を水増ししていないか、といった点がチェックされることとなるでしょう。

消費税の納税対象事業者である

事業における基準期間の課税売上高が1,000万円を超えると、消費税を納税する義務が生じます。消費税の課税対象事業者は一定以上の規模で取引をしているため、記帳や申告内容に間違いがあった場合、修正するべき納税額が大きくなる可能性があるためです。
1,000万円にぎりぎり満たない売上額で申告をしている場合は、消費税の納税を回避する目的で正しく申告していない可能性が疑われる場合もあるでしょう。海外との取引が多く、消費税が免税となる額が大きい場合にも、調査対象となりやすい場合があります。
この他にも「現金による取引が多い」「税務署からの質問や連絡に答えない」「そもそも申告をしていない」といった状況も、税務調査を受けやすいでしょう。
事業規模が大きくなり、収入や支出が多額になると、意図していない申告漏れや計上ミスが増え、修正するべき額も大きくなりがちです。
売上や収入、支出が大きくなってきた場合には、顧問契約できる税理士を探すなど、何らかの対策を採ることを強くおすすめします。

税務調査の大まかな流れ

税務調査を受ける場合の流れや調査期間は、おおむね以下の通りです。

税務署から調査訪問する連絡を受ける

税務調査を受ける際には、多くの場合、税務署から担当職員が調査に訪れる旨の連絡が事前に入ります。 日時を指定されても、都合が悪い場合は日程を調整することも可能です。税務署でも、人手と時間を割いて調査へ出向くわけですから、訪問したのに調査ができない事態は避けたいと考えています。正当な理由があれば、数日~数週間程度であれば対応してもらえるでしょう。

税務調査に訪れる人数は1~2人、調査期間は1~3日

税務調査の日程が決まったら、当日には担当者が1~2名で訪問します。調査にかける期間は1~3日程度となるのが一般的です。パソコンや書類などを提出する必要があるため、税務調査期間中は業務に支障が出やすくなるでしょう。

税務調査開始時に質問されやすいポイントは?

税務調査開始時は、簡単な挨拶の後に会社概要や事業内容についての質問を受けることが多いでしょう。どのような事業を行なっているか、どういった取引による売上があるかといった点について、簡潔にわかりやすく説明できるよう準備しておく必要があります。
事業に関する説明は、通常会社の代表者や個人事業主本人から行ないます。事業に関するパンフレットやプロフィールなどを渡して説明するとわかりやすいでしょう。

税務調査で指摘されやすい事項と答え方

上記のような状況で税務調査を受ける場合、どのような点が指摘事項としてチェックされやすいのでしょうか。指摘されやすい主な科目と、指摘を受けた場合の答え方についてそれぞれ以下で見ていきましょう。

売上の計上漏れや隠ぺい

実際には収入があったのに、売上として計上できていないものがないかをチェックされるケースです。
個人的な金銭の貸し借りにおける返済を受けている口座があったり、現金による取引で口座への入金額と発行した請求書に差異があったりすれば、指摘を受けやすいでしょう。
事業用と個人用の口座を分けておらず、取引がごちゃ混ぜになっているといった場合も、請求書などの書類や口座の取引履歴から指摘を受ける場合があります。

経費の水増し

実際には経費ではないものを、経費として計上していないかチェックされるケースです。接待費や会議費についての指摘もありますが、外注費用は指摘事項として挙がりやすい科目の1つです。どこの取引先に対して、どのような目的で行なった外注なのかを指摘されることが多いでしょう。本来給与として支払うべきものを外注費用として計上していないかは、調査時に細かくチェックされやすいものです。
外注費以外にも、交通系の電子マネーなどによる買い物の計上ミスや、前年度に仕入れた商品を次年度に売り上げた場合など、繰り越し処理に関するミスも指摘されやすいでしょう。
特に交通系カードによる買い物は、間違えて交通費として処理してしまうケースが近年増えてきています。額が大きい場合には悪質とみなされる場合もあるため注意が必要です。

税務調査の指摘事項に関する受け答えのポイント

税務調査で指摘を受けた事項に関する受け答えのポイントとして、とにかく返事を曖昧にしないことが大切です。故意の計上漏れや隠ぺいなどが疑われた際に「そうかもしれない」「よく覚えていない」などと濁さず、毅然と対応するようにしましょう。
担当者に問い詰められて口ごもったり、早く税務調査を終わらせたくて罪を認めたりするような返事をするのも避けましょう。
対応に自信がない場合は、同席を依頼できる税理士と顧問契約をするなどして、対策しておくことをおすすめします。

まとめ

税務調査は、事業開始後一定期間が経過していたり、消費税の課税対象事業者となっていたりするなど、いくつかの条件にあてはまる場合に対象とされやすくなります。
税務調査時には、指摘を受けやすい事項について事前にチェックや準備する期間を設けられますから、収入や支出が大きくなってきた際には、税務調査のサポートに強い税理士と顧問契約を結ぶことをおすすめします。